シュンラボストーリーズ第1章:第18話「盛者必衰ならぬ乗車必衰!?」その③
どうもシュンクボです。
本日もご覧くださりありがとうございます!
おかげさまで、シュンラボストーリーズも、段々とブログらしい面白さを本当に帯びて参りました。
今日も、引き続き、『シュンスト』の方をよろしくお願いします!
※シュンラボストーリーズは、シュンクボの自伝的フィクションです。シュンクボ本人の体験に基づいてはおりますが、場所・時間・登場人物などの設定が、実際の事実とは異なる場合があります。予めご了承ください。
「しまった!」
とシュンシュンは思った。
駅のエスカレーターで、
通りすがりのサラリーマンXと、
ほとんど無意味な階段早上がり競争を行い、
サラリーマンXを失速させて、
すっかり気分が高揚して我を忘れたことが尾を引いたのか、
肝心かなめの帰りの通勤電車にあわてて駆け込むハメになり、
何とか間に合ったものの、
肩にぶら下げているショルダーバッグが、
ドアが閉まる間際に挟まってしまったのだ!
バッグが挟まった瞬間、
電車内のドア付近にいた、
OLと思しき女性二人組の一人が、
「あ! ( ̄m ̄〃)ぷぷっwww」
と笑った。そして、
「あ、いや、笑うところじゃないんでしょうけど、なんかあまりに劇的なので・・・」
とシュンシュンに陽気に謝った。
シュンシュンも苦笑いを浮かべて、その女性にペコペコした。
むしろ、危機に直面したシュンシュンにとって、
その女性の明るく正直なリアクションは、一筋の小さな救いだった。
だが、
その若いOLの言う通り、
ドアに挟まっている、
マルイで買ったタ〇オキクチのショルダーバッグは、
本当に、
あまりにも劇的に、
あまりにも典型的な挟まり方をしていた。
ワインレッドのバッグ本体は、
ドアの外側に丸ごとはみ出し、
肩かけの黒いベルトの部分は、
ドアの黒いゴムによって、
ものの見事に、工具の万力にしっかり固定されているようなありさまだった。
傍から見れば、まさに、
昔の喜劇映画やコメディドラマでしか見られないような、
滑稽なシチュエーションである。女性が正直に笑ってしまったのも無理はない。
だが、
傍から見ればコメディに映るシチュエーションも、
シュンシュン当人にとっては、
悲劇的なシチュエーションであることに変わりはなかった。
「やばい、とにかくやばい・・・」
シュンシュンは額に汗を感じた。
女性たちに助けを求めたい衝動に駆られたが、
さすがにそれはやめようと思った。
彼女たちだってわからないだろうし。
冷静になれ、冷静に・・・
降りる駅までは、およそ15分間の猶予しかない。
おまけに、
どの停車駅も、降りる駅も含めて、
反対側のドアしか開かないという悪条件だった。
これはもう・・・
次の停車駅で、
ホームの駅員を呼んで、助けを求めるしかない!
シュンシュンはそう観念した。
今日はこのへんで(^^
本日もご覧くださり、ありがとうございました!
シュンクボ(^^)