シュンラボストーリーズ第1章:第14話 休暇からの・・・エスカレーターでのタップダンス!?

どうもシュンクボです。

本日もご覧くださり、ありがとうございます!

今日もシュンラボストーリーズ面白おかしく楽しく提供してまいります(^^

 

※シュンラボストーリーズはフィクションです。事実をもとにしてはおりますが、場所や時間、登場する人物などの設定に関し、事実とは異なる点もあります。予めご了承ください。

 

小説新人賞に落選し、

通勤電車の車両故障に巻き込まれ、

本屋のアルバイトのレジ接客でもトラブルが続いたシュンシュンは、

突然の休暇願をマネージャーの古屋さんに申し出た。

古屋さんも、顔色の悪そうなシュンシュンを見て、やむなく許可を出した。

 

「さて、どうしようか」

と、休暇の許可を得た後、職場を後にしながら考えた。

 

「休暇を申し出たのはいいけど、何の当てもない・・・」

 

職場は、

正確に言うとアルバイト先の本屋は、

都心の1等地のオフィス街にあった。

今はまだ午後3時過ぎだったが、

それでも歩道やベンチには、会社員やOLの姿がちらほら見られた。

 

何の当てもないのに、

ただ新人賞に落選して体調が急に悪くなったから、

というだけで、休暇を申し出る人なんているだろうか? 

いくら勝手気ままなフリーター生活を送っているからといって、

こんな身勝手で、こんなみっともない休暇なんて、

普通のアルバイトですらやらないのではないか?

シュンシュンは自分自身を後ろめたく感じた。

だが、

そう感じる半面、

まとまった休暇を手にできたという、

妙な解放感もあった。

すると、

「この休暇中に、何らかのアクションを起こせばいいのではないか」

という、漠然とした期待が湧いてきた。

 

そうだ、そうだよ、

と、シュンシュンは、

横断歩道を渡り、

駅の改札口に入場しながら考えた。

「何かアクションを起こせば、少なくとも何かが変わるんじゃないか?」

 

そうだ、そうだ!

この窮状を打開するには、何か行動を起こせばいいのだ!

内気なシュンシュンは、

引っ込み思案で、行動するのを億劫がるタイプだったが、

ここはもう、アクションを起こすしかないだろうと思った。

何のアクションなのかはわからないが、

とにかく何らかのアクションを起こせばいいのだということを、

少なくとも頭でわかっていたし、感じてもいた。

 

プラットホームに向かうエスカレーターにさしかかった。

エスカレーターは、斜めに高く長く伸びていた。

シュンシュンは、歩くスピードが増していた。

ほとんど駆け足のような歩調だった。

エスカレーターの登り口の手前に、

二人組のサラリーマンが歩いていた。

職場の同僚なのか、二人楽しそうに仕事の話をしていた。

勢いに乗ったシュンシュンは、

エスカレーターの右側をひた走るイメージで、

その二人組の間を潜り抜けようとした。

 

すると、

右側にいたサラリーマンAが、

「じゃあ、私急ぎますんで」と、

左側にいたサラリーマンBに挨拶を切り出し、

別れを告げると、

突然駆け足になって、

シュンシュンを追い抜き返そうとした。

シュンシュンもなぜか意地になって、

負けじとエスカレーターでさらに駆け足になった。

ワインレッドのショルダーバッグを肩にぶら下げているシュンシュンも、

黒いオフィスバッグを抱えているサラリーマンAも、

ぎこちないタップダンスを刻むような感じで、

ターミナル駅に延々と伸びる、

もともと広いとは言えないエスカレーターを、

片半身を抑えあうような形で、駆け足で上がっていった。

 

なぜかよくわからない成り行きで、

顔もよくわからないサラリーマンAと、

にわかタップダンス競歩エスカレーターで行うことになったシュンシュン、

果たしてシュンシュンは、

サラリーマンAににわかタップダンス競歩で勝つことができるのだろうか!?

 

 

今日はこのへんで。

本日もご覧くださり、ありがとうございました!

シュンクボ(^^♪